全く、国会は何をやっているのだろうか?よりによって自民党は参議院において野党7会派の出した首相問責決議案に賛成し可決させてしまったのである。これは完全に自己矛盾である。先に3党合意によって消費税増税法案に賛成しておきながらの今回の行動である。止む無く棄権をした公明党の方がまだしも筋が通っている。恐らく野田首相の「近いうち解散」を総裁選前にどうしてもやりたい自民党と、できるだけ先送りしたい民主党とのせめぎ合いなのだろうが、全くもって国民不在の茶番劇である。これでは増税のみを国民に押し付ける食い逃げ行為である。
しかしよく注視してみるとこれは自民党ばかりに責任を押し付けるわけにはいかない。選挙制度改革の0増5減に加えて比例定数の40減は、はなから否決されることを織り込んでいる節があるからだ。否決されれば解散をして選挙をしても法律的に無効になる可能性があるからだ。そうなればできるだけ選挙をしたくない民主党の思うつぼである。これでは益々、既成政党に期待をする気持ちが失せていくばかりだ。第3極の維新の会の存在が非常に気になるところであるが、いよいよ9月の中旬には政党化を目指すらしい。もう一度、賭けをしてみるかどうかの瀬戸際である。