菅総理が浜岡原発の全面稼働停止を発表した。安全対策が取れるまでということだが、おそらく再開はないだろう。私はこれは勇気ある大英断であると思う。ネガティブな意味合いで言われていた市民派総理の面目躍如である。これだけでも政権交代の意味があったと思う。自民党政権では逆立ちしても出てくる結論ではない。まず、停める理由を官僚に検討させている途中で揉み消されていたろう。今回の総理の決断が唐突すぎるとか、停止の理由付けが不足している等々いわれているが、駄目なものは駄目なのである。福島原発の事故以来、浜岡原発のある静岡県の静かすぎる世論がかえって不自然なくらいだった。その辺の裏事情については、普段あまり読まない週刊誌のほうがかえって真実味を帯びていた。
さてそうはいっても浜岡原発の管轄の中部電力は、トヨタを筆頭にスズキ、ヤマハといった自動車産業が主要な顧客先である。原発停止による影響を最小限にすべく、東電と同様な施策を講じる必要がある。とにかく3月11日以来、パラダイムチェンジが必須である。あらゆる手段を講じての電力の安定供給を要望したいのと、我々自身のさらなる節電意識の喚起を訴えたい。