余りに総花的なマニフェストの実行に民主党が苦しんでいる。もともと、通らばリーチの今回の衆院選挙だったが、自民党の予想外の体たらくに助けられての政権交代であった。概算要求が、マニフェストの完全実施をすると95兆円にもなるというので、公開事業仕分けを実施しての予算削減に努力するも、結果は1.8兆円という微々たる物。不景気で税収は大幅減、財政均衡から赤字国債も44兆円まで。誠に三重苦の民主党だが、結局はマニフェストの変更しかないのだろうか。
無い袖は触れないということで結果そういうことになるのだろうが、昨日のテレビで大阪の橋本知事が至極、当然な事を言っていた。それは、「自らが掲げた旗を降ろすのならば、まずは自らを切れ。議員報酬は無論、公務員の人件費の削減に、今こそ手を付けるべきだ。選挙母体の連合、官公労が相手なので大変かとは思うが、それをやれば国民もマニフェストの変更に納得するだろう。」まさに同感である。
この不況で中小企業の半数はボーナスも出ないという。自らの身を処してこそ説得力を持つものである。その勇気が今の民主党にあるか、いまこそそれが問われている。