民主党政権が本格的に始動した。思いのほか国民の支持率が高いようである。よく100日間のハネムーンといわれるが、確かに期待値込みの数値であることは、民主党もわかっているだろう。しかしながら閣僚の顔ぶれを見ると、鳩山総理もなかなかしたたかではないか。小沢との二重権力構造という世間の風評も、前原や仙谷氏等の入閣により、払拭しようと頑張っている。また小沢から横槍が入りそうになった藤井財務相の起用も、押し切った感じである。それらは鳩山家のお坊ちゃん総理というイメージを大きく変えた。先日、テレビで39歳での初当選以来の氏の特集番組をやっていたが、よく氏の人物像が描かれていた。新党さきがけの結党。自社さ連立政権の立ち上げと挫折。武村正義や田中秀征たちとの決別と民主党の立ち上げ。その後の小沢自由党との合体。本人はしごく淡々としてやっているようだが、多くの修羅場をかいくぐって来ているのだ。弟の邦夫議員に言わせると「兄貴ほどの野心家はいない」との事である。確かに一見、その無私無欲と見紛う野心(志)によって、今回の総理の座も射止めたのかもしれない。