ものの見方について教えられた。それは三つあり、ひとつは近視眼的な見方を廃して、なるべく長い目で見ることである。そうすると全く違う結果になることがしばしばあるという。確かにこの時間に耐えると言う事は大変な事である。よく「本物は続く、続ければ本物になる」といわれるが、長期間、風雨に耐えたものにはどこか力がある。逆に贋物ほどすぐに化けの皮が剥がれる。だから公職もあまり長くやるものでは無い。
二つ目は一方づいたものの見方はするべきではなく、出来るだけ多方面、可能な限り全方位からものを見るべきだという。確かに昨年の大河ドラマ篤姫では、母の教えとして「沙汰をするときは両方の意見を聞いてからしろ」と言われていた。リーダーとして以って銘すべき心構えである。
三つ目は、枝葉末節な見方はせずに根本を見ろと言う。確かに余りに細かい議論をし出すと妥協と言うものから遠ざかる。それでは何時までたってもまとまる物もまとまらない。君子は和して同ぜず、小人は同して和せずである。